ごん狐はどこに

by 光圀こうさく

「郷土の英雄」に新美南吉情報を送ってくださった稲葉さん、ありがとうございました。

新美南吉は愛知県半田市出身の童話作家です。「ごん狐」「おぢいさんのランプ」「手袋を買ひに」などの作品で有名ですね。半田市には新美南吉記念館も設立されています。

代表作の「ごん狐」は「ごん」という名のキツネの話。いたずらもののごんが、自分のおこないを反省して他人に尽そうとする話です。国語の教科書で読んだという方も多いんじゃないでしょうか。

さて、このごん狐なのですが。

私、ある観光地にて「ごん狐人形」なるキツネの人形を見かけたことがあります。

その観光地、半田市ではありませんでした。ちなみに愛知県でもありませんでした。あまつさえ中部地方でもありませんでした。

考えてみるとおかしな話ですよね。宮沢賢治にちなんだ「賢治最中(実在します)」が岩手ではなく沖縄で売られていたらおかしいでしょう。西郷隆盛をかたどった「西郷せんべい(実在します)」はやはり鹿児島で買いたいと思いませんか。東京タワーの横に「努力」と書いてある置物、あれは東京土産だからこそ価値があるのです。いやちょっと待てそもそも価値はあるのかあの置物って。

ごん狐人形、これ、全国的に売られているのでしょうか。まさかあそこの観光地でだけ売っているとも思えませんし。しかも新美南吉とは縁のないあの土地で。それともあそこの観光協会には熱烈な新美南吉ファンあるいはディープなごん狐マニアが居たとか。

「ごん狐人形」、目撃なさった方がいたら教えてください。たぶんクロスワードには使えないと思いますが、個人的にはちょっと知りたい。

2002年1月25日