21世紀初の

by 雪幸彦

いろいろなことがあった2001年も、後わずか。20世紀最初の年の暮れです。思えば、去年の今ごろは、世紀の変わり目だということで大騒ぎでした。早く21世紀を迎えようということで、日付変更線のところへ船で行くツアーがあったりしました。普通、日付変更線は、陸地をさけたり1つの国を分断したりしないように、人為的に曲げているのですが、キリバスという国では、国の真ん中(といっても海ですが)を日付変更線が通っていて注目を集めたことを思い出しています。

ところが、日付が変わるというのは、徐々に変わるわけではなく、同じ標準時を採用している地域は一遍に変わるわけですから、日付変更線のすぐ側まで行かなくても十分だったのです。それに対して、初日の出は、そうはいきません。東に行けば行くほど早く、初日の出が見られるわけです。

では、日本で一番早く初日の出が見られるのは、どこでしょうか。お察しの通り、日本の最東端の南鳥島です。2002年では、5時27分に初日の出が見られるそうです。でも、ここは誰もが行けるところではありません。簡単に行けるところをあげておきましょう。時間はみな、海上保安庁の発表によります。

北海道の東端の納沙布岬では、6時49分。それより早いのが犬吠埼で、6時46分です。犬吠埼の方が西にありますが、冬の間は南に行けば行くほど日の出は早まります。それから、富士山頂が6時42分です。高いところの方が有利なのは当然ですね。もっと南の小笠原諸島では、6時20分ごろだそうです。この辺が誰でも行けるところの記録でしょうか。

さて、初日の出の反対、つまり大晦日の日の入りは、何と言うのでしょうか。ファーストとラスト、最初と最終は、対になっていますが、「初」と対になる言葉はないようです。日本人の初物好きを示すものかもしれませんね。

そこで仮に「しまい日の入り」と呼ぶことにしておきます。これが一番遅いのは、日本の最西端の与那国島です。2001年12月31日の18時20分です。今年1年、耳にタコができた「21世紀初」のしめくくりに、「21世紀初のしまい日の入り」は如何でしょうか。

そんなわけで、初日の出の情報とあわせて、日の入りの名所の情報を募集します。こっちの方が、ずっとロマンチックな感じがします。体験談も聞かせてくれると嬉しいです。

2001年12月28日