誰何の名産地

by 光圀こうさく

寒くなってきました。みなさん風邪などひいていませんか。冬至の晩にはゆず湯に入ってカボチャを食べましたか。風邪をひかなくなるそうですよ。まだの方はいまからでもカボチャを食べましょう。

カボチャの語源がカンボジアだというのはよく知られてますね。でもカボチャの原産地って実は中央アメリカ。カンボジア経由でポルトガル人が持ち込んだんだとか。

由来の地名が名前につくものって多いですね。サツマイモも薩摩(鹿児島)から広がったからこんな名前。でも薩摩では琉球(沖縄)から入ったために「琉球いも」と呼び、琉球では中国から渡来したんで「唐いも」と呼んだのだそうで。なおサツマイモもやっぱり中央アメリカ原産。

同じようなものでは「瀬戸物」。愛知県瀬戸の陶器が有名だったために、陶器一般の名称のようにも使われるようになりました。ちなみにタレントの瀬戸朝香さんも、出身地の瀬戸市にちなんで芸名をつけたのだとか。

そういえば、英語では陶器のことをchina、漆のことをjapanといいますね。これも産地が一般名称になった例です。

この調子で行くと、福井県鯖江市が出荷日本一である眼鏡のフレームのことを「サバエ」などと呼んでもいいのではないでしょうか。「大木凡人のサバエはふとい」「笑福亭笑瓶のサバエは黄色い」という具合に使うのです。

あるいは国内生産が静岡県のみであるピアノを「シズオカ」と呼ぶとか。「ショパンのシズオカコンチェルト」なんてどうでしょう。おしゃれじゃありませんか。やっぱりだめですか・br>
2001年12月25日