11月1日(水)

 某女史の定休日であったので、二人で「これでもか」というほどに爆睡。途中空腹で目覚めるも、食べるものがなく、仕方なく他の人への東京土産として買ってあった菓子などを開封し二人でむさぼり食う。そしてまた睡眠。

 起きたらすでに夜7時であり、再び女史が空腹を訴えるので、仕方なしに食料調達へスーパーへ向かう。
 適当に食材を買い込み、適当にパスタとサイドディッシュを作って与えてみると、女史は激しい勢いで食い、すぐにそのまま寝た。
 ちなみにこの人の動物占いは「さる」である。関係あるのかないのか知らないが。

 女史に付き合って寝てばかりもいられないので、デカビロに少し手をつける。

 ペンシルパズルが「ドライブ感」という快感軸を発見してからもう10数年になるというのに、いまだに、一般の人には、パズルとはうんうんうなってやっと解けた!嬉しい!というものであると思われている。
 現代の(少なくともニコリの)パズルは、そうした「達成感」に加え、ラグビーのパス回しのごとき華麗でスピードある手筋展開をペン先でたどる「ドライブ感」をも重視する作品作りが主流となっている。
 特に「ジャイアント」を超えるサイズの巨大な作品においては、解き終えるまで「達成感」によるカタルシスは得られないわけで、当然、「ドライブ感」を利用して解き手のモティベーションを保つような作品作りが要求される。
 もっともドライブ感だけだと、手は疲れるしドーパミンが出尽くしてしまうので、結局「ドライブ感と達成感」、換言すれば「スピードと難易度」をいかにコントロールし、解き手の快感をくすぐっていくかが、巨大作品を作る基本姿勢となっているわけだ。

 しかしそれも実は「ジャイアント」サイズの話であって、この尋常ならざる大きさの「デカビロ」においてはまた方法論が違っている。
 なんというか、大作RPGみたいなものであり、フラグ立てによる攻略ルートのある程度の指定、展開のメリハリ、ミニゲーム満載、というような要素が要求されるように思う。こんなもん作ったことのある人が少ない(というか、俺だけか?)なので断言はできないが。しかし0~3の4種類の数字だけでこんなことを表現しようというのは、良く考えたらすごいことではないか。

 というわけで、メインルートのスタート地点を決める。解き手がここを解き始めると、そのとたんに地雷でも踏んだかのごとく激しい勢いで解け始める、という部分である。よほど運のいい人でないとここから解き始めるということはないので、したがってほとんどの解き手はじわじわと解き進んできてフラストレーションがたまってきたところでここにたどり着き、突然堰を切ったようなスピードを味わうことになるわけだ。
 そして、ここからしか解けないラインを次の展開への起爆剤としておいておけば、解き手はあたかも自分自身で解き進めて行くように、作者の意図するルートをたどって解いて行くことになる。メインルートとは、要するにそういう連続が比較的長く、大きいルートのことである。

 とりあえずメインルートのスタート地点を準備する土台部分を作り終えたところで今日は終了。

 うんちくばかり多くてちっとも進まない一日であった。