12月2日(土)

 名古屋の某女史が帰京するというので、昼ごろに起きて東京駅へ。会うと、彼女はなぜか非常に不機嫌であった。ここ数日連絡をとらなかったのが理由かと推測し、謝ってみるものの、全然効果がない。ためしにラーメンを食べさせてみるとすっかり機嫌を良くした。
 なんというか、そういう人なのである。

 映画でも観よう、ということになり、有楽町に行こうとするが、乗った電車が無情にも有楽町を通過。くそ。こんなときだけ快速電車か。急いでるときは絶対来ないくせに。
 というわけで一気に蒲田まで行く。ひなびたオフィスビルの中に居心地の良いカフェテラスを発見し、ひなたぼっこをしながら情報誌を広げ、どの映画を見るか検討。観たい映画はどうも時間が合わず、特に観たくもなかった「スペース・カウボーイ」を観る。SFかと思いきや、主用登場人物の平均年齢が70近いという、かなり老人指数の高い映画である。「マディソン郡の橋」で年不相応な役を演じてしまった反省からか、クリント・イーストウッドも今回はきちんと老人役に徹していた。時々ハリー・キャラハン風の台詞回しになってしまうのはまあ郷愁の範囲内か。
 「メン・イン・ブラック」の辺りからかなりお笑い路線に走っているのに本人はまったく自覚がないトミー・リー・ジョーンズは、今回も強烈な映像とともに壮絶なクライマックスを迎えてくれるんだけど、やっぱりあそこは笑っちゃいけない部分なんだろうな。いや、まあ僕も号泣してたし。
 まだ観ぬ人のために詳細は語れないが、とりあえず連れとは「ドナルド・サザーランドがいい」という見解で一致しましたとさ。

 いやぁ、映画って、本当にいいものですねえ。
 ではまた来週ごきげんよう。

 (だんだんコーナーの趣旨から逸脱しております。)